「子どもにスマホを見せるのどうなんだろう??」
スマホは、もはや生活に欠かせないアイテムとなっています。スマホやタブレットはSNSやゲームなどの娯楽だけでなく、勉強や読書にも活用されています。こうしたデジタル機器と子供の付き合い方について悩んでいる親も多いのではないでしょうか?
私たち親が気をつけなければならないのは、スマホが子どもの脳の発達に大きな影響を与えるという事実です。特に幼少期から小学校ごろまでは、脳が発達する大事な時期。この時期にスマホを過度に使用することが、子どもの脳の成長を妨げ、学習能力にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。
この記事では、スマホがどのように子どもの脳に影響を与えるのか、そして家庭で親としてどのように対処すべきかを考えていきます。
スマホの悪影響を知ろう!子どもの脳活動を低下させる!
まず、スマホの使用が子どもの脳に及ぼす悪影響について理解しましょう。
書籍「本を読むだけで脳は若返る」で、スマホやタブレットが脳に与える影響について、脳科学の知見から解説されています。私も本書を参考にさせて頂きました。
著者らはスマホなどのデジタル機器を操作しているときの脳の活動をMRIなどで調べる研究をされました。
驚くことに、スマホで動画を見ているときは、背外側前頭前野の活動が低下していると報告されています。なんと、ぼーっとしている状態よりも脳活動が低下しているというのです。前頭前野は「思考の脳」と呼ばれ、脳活動でも重要な領域ですが、スマホで動画を見ると、平常時より活動が低下するというのは驚きです。
「そんなわけないでしょ?」と思った方に、前述の書籍に出てくるハッとする質問を問いかけます。
「スマホの画面をいつまでも見続けてしまうことはないでしょうか?」
勉強や思考するというのは、脳を疲労させます。でも、スマホは何時間でも見続けてしまうという人も多いと思います。目や肩や首が疲れるというのはあるかもしれませんが、おそらく脳が疲労してスマホを見続けられないという人はいないと思います。
なぜなら、デジタル機器は脳の活動量を低下させ、いわば、脳をリラックスさせるからです。
どうでしょう?私はこの話を聞いて、長時間のスマホ操作が脳活動を低下させ、脳へ悪影響があるという話が腑に落ちました。
次の章では、子どもへの脳や学力への影響を詳しく見ていきます。
スマホが子どもの成績を低下させる!?脳の白質が増加しなくなる!
もう少し、脳科学的にスマホ操作が脳にどのような影響が出ているのか見ていきます。
前述の書籍「本を読むだけで脳は若返る」で、以下のような説明がされています。
スマートフォンを全く使わない子どもたちの脳を調べると、神経細胞層の灰白質が平均50ccほど増えていました。しかし、この体積変化が、スマホ・タブレット・インターネットを毎日している子どもたちには見られませんでした。この現象は、スマホ・タブレットでインターネット利用を習慣化したことによって大脳のどこかの領域で発達が止まったことを意味しています。
川島隆太 著 ”本を読むだけで脳は若返る”
スマホの使用頻度で、脳の体積に差が出たと言います。また、脳の白質部分でも同様のことが見られたようです。脳の白質は、主に幼少期から思春期にかけて急激に成長し、この時期に適切な刺激を受けることが脳の健全な発達に欠かせません。
学力についてはどうかというと、やはり、スマホなどデジタルデバイスを日常的に使用している子どもは成績が低いようです。
では、親としてどうすれば良いのでしょうか?なぜこんなに悩ましいのかと言えば、もはやスマホやインターネットは生活と切り離せない必需品だからです。スマホと完全に切り離してしまえば良いという話でもありません。
私が親として気をつけているのは、家庭でのスマホの取り扱いです。
次の章では、親としてのスマホの取り扱いについて記載します。
次の章がこの記事で一番大切なところだと私は思います。
家庭内での親の振る舞いに注意!親のスマホ時間も減らそう!
スマホの悪影響から子どもを守るにはどうすれば良いでしょうか?
私は、親がそのモデルとなることが大切だと思います。子どもは親の行動をよく観察し、無意識に真似をします。親が常にスマホを手にしている姿を見れば、子どももそれが当たり前だと感じてしまいます。
そこで、親自身がスマホ使用をコントロールし、家族の時間を優先する姿勢を見せることが大切です。
ここで、子どもの脳への影響うんぬんを置いておいて、自分のスマホとの付き合い方を振り返ってみて下さい。
無意味(無意識)にSNS見たりしていないですか?通知も来ていないのにライン開いていないですか?一瞬でも隙間があればヤフーニュース開いてないですか?
皆さん、子どものためにこの記事に辿り着いた方が多いと思いますが、当然、スマホの脳への悪影響は大人にも同じです。
話を戻して、スマホの悪影響から子どもを守るにはどうすれば良いか?私は、親がスマホのメリット・デメリットを理解して、適切に使用する姿を普段から見せることだと思います。
具体的には、家庭内でスマホを使用する時間帯や状況をルール化することも有効です。
例えば、「食事中はスマホを触らない」、「寝る前の1時間はスマホを使わない」などのルールを設け、それを家族全員で守るようにしましょう。親が率先してこのルールを守ることで、子どもたちも自然と従うようになります。
また、家族でボードゲームをしたり、一緒に散歩をするなど、体を動かしながらコミュニケーションをとる機会を増やすこともオススメです。親子の絆を深めると同時に、スマホに依存しない時間の使い方を学ばせることができます。
スマホとの適切な距離感を持つことを身につけさせよう!
スマホ自体を完全に悪とする必要はありません。現代の生活において、スマホは有益な情報源であり、正しい使い方を学べば非常に役立つツールです。だからこそ、スマホとの適切な距離感を子どもに教えることが重要です。
先ほども述べたように、スマホを使用する時間を制限することが基本です。使用する内容にも注意を払うことが必要です。ゲームや動画だけでなく、本当に有効活用できる場合は、学習アプリやクリエイティブな活動に利用できるアプリを取り入れることで、スマホが有益なツールであることを教えることができます。
何となく時間をつぶすためにスマホを使うのではなく、必要な情報を得るために使用するという意識を持たせることが、子どものスマホ依存を防ぐ一歩となります。スマホの使い方に関して、親が子どもと一緒に考える時間を持つことで、スマホとの適切な距離感を身につけさせることができます。
最後になりますが、本ブログ「バトン絵本のブログ」では、子育てや教育に関する情報を発信していきます。絵本教育を軸とした、子どもに一生役立つ力について考えて、子どもの幸せを願う絵本を作成しています。
ぜひ、他の記事も見ていただけると幸いです。
まとめ!
スマホは現代の生活には欠かせないツールですが、子どもたちの脳の発達に悪影響を及ぼす可能性があることを忘れてはいけません。
親として、まずは自分たちのスマホ使用を見直し、子どもに適切なスマホとの付き合い方を教えることが重要です。スマホの使用時間を制限し、家族の時間を大切にし、コミュニケーションを通じて健全な成長をサポートしましょう。
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