AI(人工知能)の進化が急速に進み、私たちの日常生活や仕事の在り方にも大きな影響を与えています。多くの仕事が自動化され、効率化が図られる一方で、これからの時代に生きる子どもたちには、AIで代替できないスキルが求められます。
その中でも特に重要視されるのが「読解力」です。文章の高度な読解や理解がAIの苦手とする分野です。AIにできない仕事が子どもたちにできるのか?それは幼少期に身につけるべき読解力が左右するかもしれません。絵本読み聞かせや親子の対話、コミュニケーションで基礎的な読解力を養えます。
この記事では絵本の読み聞かせを通じて、子どもたちの読解力を向上させ、将来に役立つスキルを育む方法について考えてみます。
子どもの未来と幼児教育の重要性。「AIにできない仕事」が子どもたちにできるか?
AI技術の進化により、多くの仕事が自動化される時代が到来しました。しかし、AIには苦手な分野も存在します。それは読解力を基盤とする、コミュニケーション能力と理解力です。
書籍「AI vs 教科書が読めない子どもたち」では、東ロボくんと称されるAIロボットの実情についてこんな記述があります。
「先日、岡山と広島に行ってきた」と「先日、岡田と広島に行ってきた」の意味の違いが理解できないのが不肖の息子東ロボくんであり、今日のAIです。けれども、仕事として考えたときはどうでしょうか。AIにできない仕事は、多くの人にとって簡単にできる仕事でしょうか。
新井 紀子 著 「AI VS 教科書が読めない子どもたち」
有名私立大に合格できる実力がある東ロボくんとはいえ、この読解力・理解力では仕事に影響はもちろん、コミュニケーションも問題が出そうです。
しかし、ここで「AIに多くの仕事が奪われる日が来るはずがない」と楽観視はできません。AIにできない読解力や理解力が必要な仕事を子どもたちはできるようになるでしょうか?
前述の書籍では、「日本の中高生の読解力は危機的」と警鐘が鳴らされています。おそらく中高生だけではないでしょう。働くビジネスマンも、将来の子どもたちも、何もしなければ「読解力は危機的」な状況は変わらないでしょう。一方で、AI側はもちろん、これからも急速に進化していきますから、上記引用の例程度の読解力は簡単につけてくる可能性があります。
つまり、AIが苦手な「読解力や理解力が必要な仕事は多くの人間にとっても苦手」、「AIにできない仕事が人間にもできない」ということです。高度な読解力や理解力、常識力を備えた人材こそがAIにできない仕事ができる人材となるのです。
親として子どもたちにこれらの能力を身につけるためには、幼児教育が非常に重要です。特に、幼少期の親との対話やコミュニケーション、絵本の読み聞かせなどで、読解力や理解力を自然に育むことができます。次の章では、絵本読み聞かせによる効果について説明していきます。
AI時代に必要な能力は読解力!基礎は絵本読み聞かせ!
読解力は、文章を理解し、情報を正確に処理するための基本的な能力です。前章でお話しした通り、これからのAI時代において、読解力はますます重要になります。なぜなら、情報過多の社会では、必要な情報を取捨選択し、正しく理解することが求められるからです。そのための基礎として、幼少期の絵本読み聞かせが非常に効果的です。
具体的に、絵本読み聞かせでは、以下のような効果が期待できます。
・言葉の豊かさ:日常会話だけでは表現が偏りがちになるが、絵本では豊かな表現が使われており、子どもの語彙力が自然と増えます。
・ストーリーの理解:物語の展開や登場人物の感情を理解することで、因果関係や論理的思考が育まれます。
・イラストのサポート:絵本のイラストは、言葉だけでは伝えきれない情報を補完し、理解を深める助けとなります。
絵本を通して、子どもたちは物語の世界に触れ、言葉の意味や感情を学ぶことができます。これにより、読解力が自然に身につき、将来の学習や生活にも役立つスキルとなるのです。
しかし、絵本の読み聞かせが続けられるかな?など、家庭環境によっても読み聞かせの課題はさまざまです。以下記事では、絵本読み聞かせについて詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
プラスαの読み方!「きちんと読む!」〜AI読みではなく、じっくり読み聞かせよう〜
絵本の読み聞かせを継続する。それ自体が素晴らしいことで、最初は読み方や時間など気にする必要もないと思います。 読み聞かせを毎日するだけで家庭での幼児教育として十分ではないでしょうか?
ただ、せっかくなので、この記事ではプラスαとして、読解力を育むために意識したいことについて説明します。それは、主語・述語、助詞、代名詞をはっきりと読み聞かせることです。
なぜ重要なのか。それは、これら助詞や代名詞などをすっ飛ばして文章を読むと、意味を正確に捉えられないからです。
例えば「子ども達 AI 仕事 できる」など、単語(キーワード)だけを並べられてもこの文章が言いたいことは正確には理解できません。このようにキーワードだけを抜粋して読むことを書籍「AIに負けない子どもを育てる」では”AI読み”と呼ばれています。
学校のテストでは、試験対策プリントの空白になっているキーワードだけを暗記したり、教科書に引いた下線部の”単語”だけ知っていれば乗り切れるかも知れませんが、そのような”AI読み”で対処する教育ではAI時代の必要な人材になれません。
親がじっくりと時間をかけて読み聞かせたり、文章を理解しているか対話をしたりしながら確認することで、子どもたちの心に深く残る絵本体験となり、読解力の向上にもつながります。
読解力を高めるオススメ絵本!バトン絵本!
では、どんな絵本を選べば良いのでしょうか?
対話を考えながら絵本を読み聞かせるなんて大変!毎日読み聞かせを継続するなんて忙しい!と思う方におすすめが「バトン絵本」シリーズです。
バトン絵本は、子どもに一生役立つ内容・教訓を盛り込んだ絵本で、短い時間でも子どもへ伝えやすい価値観絵本です。
短編ストーリーで、親子で対話できるポイントも意図的に盛り込まれています。まさに働く親と子のための読み聞かせ絵本です。
バトン絵本については下記記事などもご参考にしてください。
「いつも同じようなキャラクター絵本や乗り物絵本ばかり」「子どものウケばかりを狙って、内容・教訓に富んだストーリー絵本が最近少ない」そう感じる方に他にはないユニークな絵本としてバトン絵本をオススメします。
バトン絵本「どこにむかっているのだろう?」
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まとめ
AIが進化する時代においても、子どもたちにはAIにできないスキルを育むことが求められます。そのためには、幼少期からの読解力の向上が非常に重要です。絵本の読み聞かせは、子どもたちの読解力を自然に育み、将来に役立つスキルを養うための効果的な方法です。親子で絵本を楽しみながら、子どもたちの未来に備えていきましょう。
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